１）については、まずコーナー名が鼻につく。「こども電話相談室」という従前の表記がよほど嫌だったのか、提供社以外はすべてひらがな表記。おまけに従来のMCだった近堂かおりを新コーナー開始直前週にゲストに呼び、引導を渡すという徹底した鬼畜っぶり。彼女の告知内容が「森本毅郎スタンバイ！」のコーナー『現場にアタック』しかないというのも悲しいものがあったが、彼女にギャラは発生したのかどうかが心配だ。

さて、その中身だが、特番で放送された際、回答者として登板した伊集院自身や、赤江珠緒などが、なかば色物として答えるのではなく、投稿内容に応じた専門家が、質問に答えるスタイルに改められた。もちろん、「でんわのおにいさん（笑）」は伊集院自身。TMもちゃっかり流用だ。

これの何が面白いのだろう。時代が違うといわれればその通りだし、生放送のスリルよりもコンプライアンスを優先した結果、事前収録した素材の送出に着地した訳だが、このコーナーに日本郵政が提供した理由に思いを巡らせると、余計わからなくなってしまう。ナショナルスポンサーの日本郵政がこのコーナー提供のためだけに「ゆうパック」などののスポット素材制作をしているわけではないだろうから、余計わからないです。

2）については、ああやって別媒体で営業の裏話を吐露してしまうのは、禁じ手だが、あえてタレント（伊集院）が言及しているということは、局の営業主導というよりも、伊集院自身が提案したペイドパブ手法なのだろうという点と、当然成約案件には彼にもお金が落ちる、という構造なのだろう。

こうやって事が明らかになるまでは、素直なグルメ企画として聴いていた方も多いだろう。

ただ、このコーナー、最近のペイドパブ対象は〈ピーナッツねぎ味噌〉というご飯のお供だったのだが、１）製造メーカーの紹介がない 2）ラジオ放送の音声情報のみの情報でネット検索すると、対象商品が容易ににヒットしない ※もちろん番組公式サイトでテキスト情報として商品名をフォローしている。

実際の商品名は〈ちばぴーなっつねぎみそ〉といい、なんと全部ひらがな！ という超難問パブなのね、これが。

つまり、「日経エンタテインメント」で伊集院自ら明らかにした通り、ここはペイドパブコーナーで、美味しくないから採用しない、なんてことはあり得ないんです。この程度のことは、少し業界をかじった立場のものなら気付くものだが、市井のリスナーはそうは思わないでしょう。テレビやラジオは昔からこれです。タイアップかペイドパブが基本です。

もう少しわかりやすく言うと、「逸品」ではありませんよ、ということ。スポンサーとして名乗りを上げてくれるなら、極端な品はさておき、ある程度のことは目を瞑るということですので、安部礼司、もとい、ある程度のアベレージな品物が紹介されることもあるでしょう。むしろその割合が多いことは想像できます。かつてはTBSの局アナだった竹内香苗も、今ではフリーのタレント、しかも伊集院と同じホリプロ所属ですから、パブリシティに協力しない理由はありません。もちろんスカウトナンバーに登録されない商品はありません。

これも因みにですが、営業案件が発生しなかった週は、白飯に合う簡単料理のレシピで場を持たせています。といいますか、最近はレシピだけで商品紹介は影を潜めてしまいましたね。揉めたのかしら。

冒頭の件に戻りますが、こうして紙媒体で放送の裏話をしてしまう神経はちょっとわからないですね。

 

3）この番組を聴いていたのは、リアルタイムで城 達也さんがナレーションをしていた頃で、その後全く聴かなくなってしまった。今でも新聞の全広で氏のナレーションをフィーチャーしたCDって販売してるのかしら。新聞も読まなくなってしまったので知りようもありませんが。

して、福山のナレーションなのだが、怒っているように聞こえるのはmenehuneだけだろうか。氏の楽曲は聴かない。ドラマも見たことはない。そもそもTVを見なくなってかなりのときが経つ。映画での彼を見たのは是枝監督の『そして父になる』で、たまたまだ。そして、彼のラジオにおけるポートフォリオに関してもここまで無縁で過ごしてきてしまった。「ANN」で喋っているのは知っていたが、終ぞ聴くことなく降板した。その後、東京FMで昼間喋っている情報は入ってきたが、TFM自体を聴く習慣がないmenehuneにとっては他人事だった。

TBS「アシタノカレッジ」繋がりでたまたまプリセットボタンを同局に合わせ、スリープタイマーをセットしたところで、聴きなれないナレーションが聞こえてきた、という流れだ。彼の声は低いのはいいのだが、通らないという致命的な弱点を抱えていて、フリートークならいいのかもしれないが、ナレーションにはあまり向かない。しかも彼特有の節回しに違和感を感じる方もいるだろう。

提供社が日本航空の一社提供から日本大学もスポンサードしていることも隔世の感がありましたね。現在51歳の彼がこのまま、城 達也並に60を超えても続けていたとしたら、素晴らしいことだとだが、聴く習慣がない番組を聴くようになる要素があるとは感じないので、このまま他人事として忘れていくのだろう。



ラジオ雑感は、また思いついたときに。