1）金曜日の同時間帯に提供していたスポンサーを極力残しながら編成した感が見て取れます。初回は車。2回目はカメラ。早くも3回目以降どうすんだろうって余計な心配をしています。そのうち「鉄道」とか出てきそうで怖いですね。臼井ミトンはゲストのトークに声をかぶせる癖があるのと、これは作家の問題だろうけど、進行台本に「第２回目をお送りしています」って書いてあるんだろう。ミトンさんはそのまま読んでいるんだけれど、これは二重表現で「第２回」ないし、「２回目」で統一すべきかな。諸説あるけど、筆者は好ましくない派。金曜日が祝日だったらこんな編成もありなんだろうけど、普通の平日だときついかも。

まず、ミトンの興味の対象が弱いテーマ、直近でいうと「ホテル」回のゲストに対する受け答えは酷いものだった。これはリスナー側も恐らく同じで、興味のないテーマの特集を2時間、番組構成上非常に聴きづらいなか、果たして聴き続けるものだろうか？　ということ。
車、カメラ、、ホテル、コーヒーと来て、直近の放送は音楽談義。もう不安しかありません。どこかで番組構成をスリムにして聴きやすくしないと、脱落組は増えるでしょうね。玉さんは嫌いじゃないけど、結局今週の番組は聴きませんでした。

ミトンの声質は、落ち着いていると言うこともできるが、翻せば抑揚のない、締まりのないようにも聞こえる。どちらかと言えば苦手だし、よく言われているだろうが、FM的な空気を纏っていると感じざるを得ない。タイムフリーで週末聴取ということも念頭に置いているのかもしれない。例えば、久米 宏の後を継いだバービーの余りのつまらなさに土曜の午後がすぽっと抜けてしまったリスナーの救護作にはなるかもしれない。にしても安定感の担保にはかけそうだが。


2）については、砂鉄の声のトーンはむしろ夜の放送に合うので、もうこのままOKって気がします。ニキのあの元気のよさは22時台にはちょっとうるさい。「PS」（プレシャスサンデー）でいいよもう、って気にもさせます。しかしながら原稿読みながらとはいえ、あの素直な声質と明るさは将来光りそうな予感もします。あまりフェミの方向へ舵を切らないバランスで進めていけば一定のファンも定着しそうです。にしても、高齢者向けの番組内容ではありません。あの時間帯で掘り起こしができるのかは置くとして､ある程度若者向けにシフトした内容だろうし、作り手はその方向性を意識しているのでしょう。夜でも元気でデスクワークに勤しむ層にはいいが、お眠のアラフィフ以上にはきついだろう。帯ではなく、週末の日中に放送されるなら聴くだろう。散歩のお供として。しかし我々はリスナー対象とはなっていないのだから仕方がない。ニキに関しては、その日のテーマについては進行台本に頼らざるを得ないのが、致命的な難点だとは思うが、聞こえの問題かもしれないので、時が解決するかもしれません。「針葉樹」を読めなかったのには少し驚いたが、これも慣れの問題化もしれない。この時間帯、menehuneはお休みタイマーをかけてベッドに潜るが、月から木についてはそれを止めるようになってしまった。

この番組の肝は、実は砂鉄もニキも30代半ばという事実です。砂鉄は38歳、ニキは35歳。パーソナリティを育て、リスナーを育てる試みが見て取れますね。因みにバービーは36歳、伯山は37歳、チキは38歳だ。おそらく制作する立場の人間も、この層が育ってきているでしょうか。何となく頭でっかち逆ピラミッドな気もしますが。


3）正直言って眠いです。夕方16時を過ぎると、バラエティ色を排したこの番組を夜から夕方にほぼそのまま持ってきているので、てきめんに眠くなります。長時間話題を引っ張るわりには深く影響力がある結論にたどり着くわけでもなく、結局チキが主張する結論ありきなのは変えようもないわけで、チキ、南部さんもしばらくは試練ですかね。対立する論者とやり合うような演出に舵は切れないでしょうか。これは彼だけの責任ではないが、いまの日本はデモクラシーを達成できていない点。彼の言動や思想が政治を動かし政権が転覆する様を見ることができない以上、ただ虚しいだけだ。その虚しいやり取りをスタジオの中だけでああだこうだやっていても、聴く側は虚しいだけではないのか。そして眠くなる。

金曜夜のクドカンからの伯山という1時間はライブでも追っかけでも楽しめる編成。高坂については「ACTION」開始当初から存在を認めていないので聴かないし、寝てる時間。今後も苦労するでしょう。

TBSラジオ10月の改編について、雑感の続きはまたの機会に。